R720xdのファンスピードをコントロールする方法
一般のご家庭の皆さんこんにちわ!
今年もサーバーを稼働しやすい季節になってまいりました.いかがお過ごしでしょうか()
今回は生えてきたDELL R720xdのファンのPWMを手動制御する方法について解説します.
はじめに
R720xdはどこのご家庭にもあるごく普通のサーバーです.前面に12個の3.5inchベイと背面に2個の2.5inchベイを搭載しており,メモリもDDR3であることから非常に扱いやすいご家庭サーバーです.”ファンのうるささを除けば”.
とにかくファンがうるさい!
起動時に80%ほどの稼働になりかなり近所迷惑な音になります(S6010-onよりは静か).
平常運転時での50%程度で維持され,通常状態で部屋において共存するのは,正直なかなか厳しいです.
12個の3.5inchベイはBackupサーバーとして魅力的なので(背面のベイにBootを分散できることも)できれば動かしたい!
という事で色々方法を探し,以下の記事を基にファンのコントロールをすることができたので解説します.
前準備
IPMI(インテリジェント・プラットフォーム・マネジメント・インターフェース)ツールを使います.
IPMIコマンドを使うためにDell OpenManage BMC Utilityを以下のリンクからダウンロードします.(2023/12/14時点)
インストール後,ウィザードに従って解凍します.
恐らくC:\OpenManageに解凍されるはずなので,C:\OpenManage\BMC.msiを使ってインストールします.
これでPowershell等でIPMIコマンドが使えるようになります.
ファンスピードの変更
実際に変更をしていきます.
※注意事項
R720xdでファンのスピードを調整する前に、サーバーの冷却要件とパフォーマンスのバランスを考えることが重要です。ファンスピードを下げすぎると、サーバーが過熱するリスクがあります。したがって、このプロセスを行う際は、サーバーの温度を常に監視してください。
IPMI オーバー LANの有効化
IDRACにアクセスしてIPMIコマンドをネットワーク上から使用できるようにします.
IDRAC設定>ネットワーク からIPMI オーバー LAN を有効にするに✅を入れて適用.(適用するのを忘れないように)
コマンドを使用したフォン制御の手順
初期状態では
サーバーのIPアドレス:192.168.0.120
ユーザー名:root
パスワード:calvin
です.
ディレクトリに移動 まず、Dellのシステム管理ツールがあるディレクトリに移動します。
cd '.\Program Files (x86)\Dell\SysMgt\bmc'
ファンスピード制御の設定 次に、ファンスピード制御の設定を行います。このコマンドは、特定の設定を構成するために使用されます。
.\ipmitool -I lanplus -H [サーバーのIPアドレス] -U [ユーザー名] -P [パスワード] raw 0x30 0xce 0x00 0x16 0x05 0x00 0x00 0x00 0x05 0x00 0x01 0x00 0x00
自動ファン制御の無効化 自動ファン制御を無効にします。これは、手動でファンスピードを設定する前に必要なステップです。
.\ipmitool -I lanplus -H [サーバーのIPアドレス] -U [ユーザー名] -P [パスワード] raw 0x30 0x30 0x01 0x00
ファンスピードの手動設定 最後に、ファンスピードを手動で設定します。この例では、ファンスピードを20%に設定しています。
.\ipmitool -I lanplus -H [サーバーのIPアドレス] -U [ユーザー名] -P [パスワード] raw 0x30 0x30 0x02 0xff 0x14
反映されていることを確認 ファンスピードが20%になっていることを確認して終了です.
捕捉:
0x30 0x30 0x02はファンスピードの設定をするためのプレフィックスで、0xffはすべてのファンに設定を適用するパラメータ、0x14は20の16進数表現で、ファンスピードを20%に設定します。
※注意点
これらの手順は、サーバーのハードウェアに応じて変更が必要な場合があります。
ファンスピードを調整する際は、サーバーの温度を常に監視し、過熱しないようにしてください。
これらのコマンドを不適切に使用するとサーバーの冷却と運用に影響を与える可能性があるため、注意して実行することが重要です。
まとめ
以上の手順でファンのスピードを20%にすることができました.自分は10%にして稼働させています.これで,夜もぐっすり寝れますね(^^♪
何度も書きましたが,自動調節機能を無理やり切っていますので,くれぐれも温度管理には注意してください.(最悪発火しますので)
それでは良いサーバーライフを~